スタッフSが作ってみました。
レシピ |
ハイネックセーター DARUMA PATTERN BOOK 2より |
使用糸 |
原毛に近いメリノウール ライトグレー(8) 15玉 *指定は14玉 |
使用針 |
7号・8号棒針、7号輪針(40cm) *指定は6号・7号棒針、6号4本棒針 |
このハイネックセーターと出会った瞬間に一目惚れ。
これまで苦手な棒針編みでさまざまな作品を編んできましたが、
それもすべていつかこのセーターを編んでみたいという憧れからでした。
毛糸はどどーんと14玉も使います。
私は少し大きめに作りたかったので、15玉用意しました。
ゲージを取る
セーターを編むときとても大切な「ゲージ」を確認します。
今回ははじめての「かのこ編み」なので特に重要でした。
私は高身長(168cm)+手がきついので、棒針を1号上げるか2号上げるかでいつも迷います。
今回はゆったりとしたシルエットにしたかったので、2号上げた9号棒針で編んでみました。
ところができたのは巨大なスワッチ(笑)
どうやら私はかのこ編みがかなり緩くなってしまうようです。
次に1号上げた8号棒針で編んでみました。サイズは指定より少し大きいくらい。
かのこ編みは着ているうちに伸びてくるそうなので、
緩くなりすぎないように気をつけながら8号棒針で編むことにしました。
袖の模様編み。黒い糸を使ったので柄がわかりにくいですが、粒々のラインがかわいいです。
こちらは1号上げた8号棒針でほぼゲージ通りでした。
後身頃を編む
別糸で鎖編みを編みます。
鎖編みの裏山を拾って作り目をします。
糸端は脇をすくいとじするときに使うので長め(とじる長さの約2倍)残しておきます。
私はいつもの癖でうっかり30cmしか残していませんでした(泣)
編み始めや終わりの糸はとにかく長めが安心です。
作り目ができました。2段目からはかのこ編みで編んでいきます。
ぽこぽこという模様が浮かび上がってきました。
このセーター、「かのこ砂漠」とも呼ばれているほどかのこ編みが果てしなく続きます。
私は慣れてくるとテレビを観ながらでも編めるようになり、今のところ楽しく編めています。
編み残しの引き返し編み・右側
肩下がりは「編み残しの引き返し編み」で編みます。
編み目を編み残しながら減らしていき、斜線に編む方法です。
編み残す箇所は必ず編み終わり側になるので、左右で1段ずつずれることになります。
まず右側の編み方です。裏側を残り4目のところまで編みました。
編み地を表に返して、かけ目をし、次の目に右針を入れてすべり目(編まずに右針へ移す)をします。
続けてかのこ編みを編んでいきます。
再び編み地の裏側になったら、さらに4目(合計8目+かけ目1目)を編み残します。
編み地を表に返して、先ほどと同じ要領で、かけ目とすべり目をします。
あとはこのくり返しです。
右側の肩下がりが編めました。かけ目のところにステッチマーカーを付けていますよ。
最後の段は「段消し」(段の境目に穴があかないように処理すること)です。
編み地を裏に返して、かけ目とその左どなりの下の段の目とを入れ替え、
2目一度に表目を編みます。
DARUMA PATTERN BOOK 2の巻末の掲載されている<目の入れ替え方>の図には
2目一度に裏目で編む方法が書いてありますが
このセーターはかのこ編みなので、ここでは2目一度に表目で編みました。
右側の引き返し編みができあがりました。
編み残しの引き返し編み・左側
続いて左側の編み方です。こちらも表側を残り4目のところまで編みます。
編み地を裏に返して、かけ目をし、次の目に矢印のように右針を入れて、
すべり目(編まずに右針へ移す)をします。
そのままかのこ編みを編んでいきます。
再び編み地の表側になったら、さらに4目(合計8目+かけ目1目)を編み残します。
編み地を裏に返して、先ほどと同じ要領で、かけ目とすべり目をします。
あとはこの流れのくり返しです。
左側の肩下がりが編めました(裏側から見ています)。
表側で「段消し」をします。
かけ目とその左どなりの下の段の目とを2目一度に右針を入れます。
DARUMA PATTERN BOOK 2の巻末には2目一度に表目で編む方法が書いてありますが
このセーターはかのこ編みなので、ここでは2目一度に裏目で編みました。
左側の引き返し編みができあがりました。
衿ぐりは伏せ目をします。
かのこ編みの場合は、下の段と反対(表目なら裏目)に編んで前の目をかぶせます。
裾を編む
別鎖の作り目の糸をほどいて、目を拾います。
編み終わり側の鎖編みの裏山に棒針を入れ、糸端を引き出します。
1目ずつ向こう側から棒針を入れて目を拾いながら、黒い糸を引っ張って鎖目をほどいていきます。
最後まで拾い終わりました。
1段目は両端に巻き増やし目をしてから表目を編みます。
編み始め側は、写真のように糸をひねって針にかけます。
巻き目がゆるまないように糸端をしっかり引き、表目を編みます。
編み終わり側は、写真のように糸をひねって針にかけます。
こちらも糸端をしっかり引き、編み地を裏返して2段目を編んでいきます。
2段目からは1目ゴム編みで編みます。
編み終わりは表目は表、裏目は裏を編み伏せます。
裾の1目ゴム編みができました。
裾を編むとシルエットがぽんわりしてかわいいですね。
後身頃が編み終わりました。
前身頃を編む
前身頃も後身頃と同じ要領で編んでいきますが、
衿ぐりのかたちが違うので、減目をしながら編んでいきます。
前身頃が編み終わりました。
袖を編む
前後身頃と同じように、別鎖の作り目をして編んでいきます。
袖山は、減目をしながら編み、編み終わりの目は伏せます。
袖口は、身頃の裾と同じように作り目の糸をほどき拾い目をして1目ゴム編みで編みます。
編み終わりは表目は表、裏目は裏を編み伏せます。
袖ができました。同じものをもう1つ編みます。
肩をはぎ合わせる
前身頃と後身頃を中表に合わせ、かぎ針を使って片方の編み地の目をもう一方の編み地の目にかぶせてから、引き抜き編みをしてはぎ合わせます。
かぶせはぎができました。
脇をすくいとじする
編み地の表側を見ながら、とじ針ですくってとじていきます。
スリットになっているので、裾の1目ゴム編み部分はとじず、かのこ編み部分だけをとじます。
かのこ編みのすくいとじは本に載っていないのですが、
目と目の間の横糸をすくっていきました。
すくいとじができました。
袖下をすくいとじする
編み地の表側を見ながら、とじ針ですくってとじていきます。
1目内側の横に渡っている糸をすくってとじます。
すくいとじが終わりました。
袖を身頃につける
レシピを読むと、「袖は身頃に中表に合わせつける」と書いてあります。
・・ん?どうやって?
調べると、「返し縫い」と「引き抜きとじ」の2つの方法がありました。
「返し縫い」は割り糸(1本の毛糸を2本に割る)を使って半返し縫いで袖をつける方法です。
綺麗に仕上がりますが、失敗するとほどくのが難しいようです。
初心者は「引き抜きとじ」がオススメと書いてあったので、こちらの方法でつけることにしました。
まず中表にして袖下と袖山を合わせ、身頃側を見てピンを打ちます。
次に片側を三等分にしてピンを打ちします。
あとは間にピンを打ちます。ずれないようにとにかく細かくピンを打った方がいいそうです。
私も手持ちのまち針を総動員させました。
あとは2枚の編み地をかぎ針編みの引き抜き編みの要領で、ぐるっと一周とじていきます。
このときまち針がめちゃくちゃ手に刺さります(涙)しかも抜けやすい。
手芸用の「仮止めクリップ」というものがあるようなので、次はそちらを使ってみようかなあ。
引き抜きとじができました。
表から見るとこんな感じ。綺麗に仕上がりました。
襟を編む
襟ぐりから目を拾い、1目ゴム編みで輪に編んでいきます。
ボーダーセーターを編んだときに4本棒針だと編みにくいと感じたので、
今回は輪針で編むことにしました。
編み終わりは1目ゴム編み止めにします。
1目ゴム編み止めは、ゴム編みの伸縮性を損なわずに止める方法です。
編み終わりの糸を編み地の約3倍の長さで切り、とじ針で止めていきます。
ゴム編みは編み地がきゅっと縮んでいるので、横に伸ばして長さを測ります。
ちょっと複雑なので、動画と本を見ながらやりました。
最初はわけがわからなかったけれど、慣れたらサクサクできました。
しかし、よく見たら最初の方間違えてる…。
多分変なところに針を入れてしまったのでしょうね。
今さら戻れないので良しとしました(笑)
輪編みの1目ゴム編み止めができました。
ずっと憧れていたセーターがやっと完成しました。
着てみると、ふわふわ軽くてとても暖かいです。
原毛に近いメリノウールで編むのは2度目ですが、すっかりお気に入りの糸になりました。
肩が落ちるデザインなので、腕が長い私でも袖丈がぴったりでした。
横から見るとこんな感じ。スリットがかわいい!
ゆるっとしているので、自宅で過ごすときにもストレスなく着られそうです。