スタッフSが 13号・10mm棒針 で作ってみました。

これはうまく編めなかったときのレポートです。完成間近のところで、いったんすべてほどいて編み直しました。どうしてうまくいかなかったか自分なりに分析してみたので、今後のために書き残しておきます。
 

レシピ

ゆるりシルエットのカーディガン
DARUMA PATTERN BOOK 2

使用糸

ウールモヘヤ
ネイビー(10)海外用50g巻 7玉
*指定は320g(20g巻 16玉)

使用針

13号・15号・10mm棒針
*指定は12号・8mm棒針




軽くて暖かいカーディガンが欲しくて、表紙のこのカーディガンを編むことにしました。とにかく大人気のパターンで、これまでのDARUMA PATTARN BOOKの中で一番編まれているパターンではないでしょうか(自分調べ)野口智子さんの、このぽわーんとしたシルエットが私のツボなのです。ただ私はかわいすぎるのは似合わないので、色は甘くなりすぎないようネイビーにしました。海外用の50g巻のウールモヘヤ、大きい!


目次

 ゲージを取る
 後身頃を編む
 前身頃を編む
 袖を編む
 前立てを編む
 肩をかぶせはぎする
 脇をすくいとじする
 袖下をすくいとじする
 前立てを身頃につける

 

ゲージを取る




メリヤス編み(1本どり)の目数を数えます。指定の12号棒針で編んだところ、10cmの中に15目ありました。レシピのゲージは14目なので少し小さいですね。



続いて段数。10cmの中に19段ありました。レシピの段数は16段。うわー、縦と横でだいぶゲージが違いますね。段数を足して編まれている方が多い理由がわかりました。目数に合わせて棒針は1号上げて、あとはサイズを測りながら段数を足していくことにします。



次にメリヤス編み(2本どり)のゲージ。指定の8mm棒針を持っていなかったので、手芸店の店員さんに相談して指定より2号上げた10mm棒針を買ってきました。10cmの中に10目あり、レシピのゲージは11目なので少し大きいようです。



段数は、10cmの中に14段ありました。こちらはレシピ通り。10mm棒針で良さそうです。

 

後身頃を編む




指でかける作り目をして、13号棒針を使い1目ゴム編みで編みます。

このカーディガンはパーツがとても多いので、その分とじ・はぎもたくさんあります。最初は「すくいとじに使うから、糸はこのくらい残しておけばいいな」と考えながら編んでいたのですが、パーツが増えるにつれてだんだんわからなくなってきたので(笑)余ってもいいや!という気持ちで編み始めや編み終わりは長めに糸を残しておきました。



続けて糸を2本どりにし、棒針も10mmに変えてメリヤス編みで編みます。プラスチックの棒針どうなのかな?と不安でしたが、軽くてすべりも良いのでひっかかりやすいウールモヘヤも問題なく編めました。



2本どり部分を編み終えたら、1本どりの段からは再び13号棒針を使います。

\ POINT /
2本どりと1本どりの境目となるところは、2段ほど緩く編むか指定より少し太めの針で編むと段差が目立ちにくくなるそうです。私は15号棒針で2段編んでみました。



15号棒針で2段編んだら、13号棒針に持ち替えます。



太い棒針はざくざく編めて楽しいですが、目を綺麗にそろえるのが難しいです。あちこち穴だらけ(笑)



袖ぐりは減目をしながら編み、後ろ衿ぐり中央は伏せます。肩下がりは「編み残しの引き返し編み」で編みます。「編み残しの引き返し編み」の編み方はこちらに書いています。また「段数マーカーを使った編み残しの引き返し編み」についてこちらで紹介しています。私はこの段数マーカーを使った編み方を教えてもらったおかげで、苦手な「編み残しの引き返し編み」が本当に怖くなくなりました。今ではどーんと来い!くらいの気持ちです(笑)



後身頃ができました。サイズが小さかったら段数を足そうと思っていたのですが、ほぼレシピ通りのサイズに編み上がりました。

 

前身頃を編む




左前身頃、右前身頃も後身頃と同じ要領で編んでいきます。

 

袖を編む




前後身頃と同じ要領で1目ゴム編みで編み始めます。続いて2本どりでメリヤス編みを編みますが、1段目はかけ目で分散増し目をします。右針の手前から向こう側に糸をかけ、次の目を表目で編みます。



次の段(裏側から編む段)では裏目を編みますが、太い針を使うせいかかけ目をしたところに穴が空いてしまうのが気になりました。



そこで、編み図には指示がないのですが、次の段でねじり目を編むことにしました。前段でかけ目をしたところに写真のように右針を入れ、糸をかけて裏目を編みます。



かけ目をしたところが目立たなくなりました。



袖山は減目をしながら編みます。残った目は伏せます。



同じものを1枚編みます。両袖ができました。

 

前立てを編む




指でかける作り目をして1目ゴム編みで編みます。編み終わりの目は伏せます。同じものをもう1枚編みます。

 

肩をかぶせはぎする




前身頃と後身頃を中表に合わせ、かぎ針を使って片方の編み地の目をもう一方の編み地の目にかぶせてから、引き抜き編みをしてはぎ合わせます。



かぶせはぎができました。

 

脇をすくいとじする




表側を上にして、編み地の横に渡った糸(シンカーループ)をすくってとじ針を入れ、糸を引きます。



前身頃が後身頃につきました。

 

袖下をすくいとじする




袖下も脇と同じ要領ですくいとじしていきます。



袖下のすくいとじができました。

 

前立てを身頃につける




前立ては、後身頃の衿ぐり中央に中表で合わせて、かぎ針で引き抜きながらとじます。



引き抜きとじができました。



残りは編み地の表側を見ながら、すくいとじでつけます。



前立てが身頃につきました。

しかしここまで編んで、あることに気が付いてしまいました。どう考えても丈が短い。何度も測りながら編んでいたのに、とじるとどうしても5cmくらい小さくなってしまうのです。今編んでいるのは母にあげて自分用に編み直そうかとも思ったのですが、母が着てもやっぱり小さい。

これはもう…

ほどいて編み直すしかない(泣)では、どうして丈が短くなってしまったのでしょうか。



問題はこの2本どりの部分。2本どりで編んだ前身頃に、1本どりで編んだ前立てをつけます。2つの編み地はゲージが違うので、自然と2本どりで編んだところがふんわりとします。これがこのパターンの肝だと思うのですが、私の場合1本どりの縦のゲージが小さかったので、2本どりのところが思った以上にふんわりしてしまったと思いました。そりゃ丈が短くなるよね〜。

2本どりと1本どり、どちらも縦のゲージが小さい場合は、段数を増やして丈を調整すると良いと思います。しかし私は1本どりだけ縦のゲージが小さかったので、すくいとじしたときにバランスが悪くなったのではないかと思いました。

というわけで、2回目は目数ではなく段数に合わせて棒針の号数を上げてみることにしました。しかし段数に合わせると4号くらい太くしなければならないのですが、果たして大丈夫でしょうか?


 スタッフSが 7mm・10mm棒針 で作ってみました。


 

レシピ

ゆるりシルエットのカーディガン
DARUMA PATTERN BOOK 2

使用糸

ウールモヘヤ
ネイビー(10)海外用50g巻 8玉
(編み直しなければ7玉で足りたかも?)
*指定は320g(20g巻 16玉)

使用針

7mm・8mm輪針(80cm)・10mm棒針
*指定は12号・8mm棒針




目次

 ゲージを取る
 後身頃、後身頃を編む
 袖を編む
 前立てを編む
 袖を身頃につける




まずは編み地をほどくところから。

玉巻き器を持っていないのですが、調べたらラップの芯で代用できるようです。ラップの芯っていろんなことに使えるのに、いざ探すといつもありません。他に筒状のものはないかと家中をうろうろ探していたら、トイレットペーパーの芯を発見。ラップの芯より短いけど、なんとか巻けました。

 

ゲージを取る




12号から13号に上げましたがうまくいかなかったので、4号上げた7mm輪針で編んでみました。目数を数えたところ、10cmの中に13目ありました。レシピは14目なので、少し大きいですね。



段数は10cmの中に17段ありました。レシピは16段なので少し小さいですが、試しに8mm輪針でも編んだところさすがにスカスカで寒そうだったので(笑)7mm輪針で編むことにしました。

 

後身頃、前身頃を編む




すくいとじをすると丈が5cmくらい短くなることを学んだので、丈を少し調整しました。
2本どりのところは、10mm棒針で編んで5cmくらい長くなったのでそのままで。
1本どりのところは、8段増やして5cmくらい長くなるよう調整しました。
2本どりと1本どりの境目となるところは、8mm輪針で2段編んでみました。



後身頃ができました。10cmくらい長くなるはずだったんだけど、編み終えたあとに測ったら5cmしか長くなっていませんでした。消えた5cmの謎。びよーんと伸ばせば、10cm長いと言えなくもない。広げてみた印象は、一度目に編んだときよりもふんわり大きくなった感じがします。



前身頃も、後身頃と同じ段数を増やして編みました。

 

袖を編む




一度目に編んだときに袖がかなり短くなってしまったので、自分の腕の長さに合わせて段数を増やすことにしました。私は腕が長いので既製品だと絶対に“萌え袖”にはならないのですが、せっかく手編みなのでここは長くしておきたい。
2本どりのところは、4段増やして5cmくらい長くなるよう調整。
1本どりのところは、8段増やして5cmくらい長くなるよう調整しています。
2本どりと1本どりの境目となるところは、8mm輪針で2段編みました。



両袖が編めました。



袖下はすくいとじします。

 

前立てを編む




前立ては身頃につけるので、前身頃に合わせて8段追加して編みました。左右の長さが違うのはなぜ?笑

前立てを身頃につける手順は、先に書いたレポートご覧ください。

 

袖を身頃につける




袖は「引き抜きとじ」で身頃につけました。(→ハイネックセーターのレポートに説明があります)
かぎ針で引き抜き編みをするときにいつもまち針が手に刺さるのが嫌で、手芸用の「仮止めクリップ」を愛用しているのですが、針先が丸いニット用まち針があることを最近知りました。今度探してみよう。



袖がつきました。



完成しましたー!

3ヶ月もかかってしまいましたが、編み直したおかげで丈も袖も自分にぴったりの一着になりました。編み直して本当に良かった!軽くて暖かくて最高の着心地です。



後ろ姿もかわいくてお気に入りです。